l_yuyuyu’s hatena

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'19レミゼ東京公演観てきたよ感想

※舞台にはそんなに詳しくありません
レミゼは舞台も映画も過去履修済
※個人の感想です。受け取り方には個人差があります
※特定の誰かを攻撃する意図は一切ありません

 

令和になりました。あけましておめでとうございます。(?)

元号初回の観劇はレ・ミゼラブルでした。
前回('17)とだいぶ変わったなあというところと、一部新キャストに対して感情が溢れたので某所に投げてた感想をこっちにもまとめておこうと思います。

 

 

公演概要

5月6日(月)12:00公演を観劇。キャストは以下の通り。

5/6 12:00公演 出演者
(5/10追記:やっと写真貼れました~~)

 

感想

まずは全体通してのざっくり感想。

・1幕終わり一言目「うーん…?」
・川口ジャベールがつよい(安定)
・マリウスが…跳んでない…だと…?*1
・全体的な演出変更がすごい
・演出変更がすごすぎて新キャスト勢がキャスト差なのか演技プラン自体が変わっているからなのか判断がつかない
・アンサンブル勢がかなりしっかりしゃべるようになったので全体的にわいわい感

 2幕(エピローグ)後はしっかり満足しているものの、1幕終了の休憩時点ではだいぶもにゃもにゃ。休憩中ロビーに出ていてもなんとなーくいつもより良い感想が少ない印象。批判っていうより戸惑いが多かったのかな。

 

一部だけ。キャスト感想。

コゼット

小南コゼ!記憶が正しければ去年観れてない唯一のコゼット。たぶん。

まず初見(1932年パリのシーン)であれ?って思った。なんか前回と違うぞ。
エポニーヌと遭遇したあと、じっと見つめるコゼット。対してエポニーヌはさっと顔を逸らす。
このコゼット、テナルディエ家の記憶あるんだろうな。エポニーヌのことも気づいたか、少なくとも違和感や既視感を持って故意にじっとみつめてた印象。

そのあとのプリュメ街。びっっくりした!めちゃくちゃキラキラしてる!!!
今までの清楚でおしとやかな貴族令嬢、っていうだけじゃなくて新しい感情にわくわくしてて、ドキドキしてて、好奇心いっぱいで想いに胸を高鳴らせて飛び跳ねちゃうんじゃないかってくらい瞳と表情がキラキラしていた。元気で年相応の少女だ。
ここのキラキラ感と対照的に、エピローグの「生きて、パパ生きるの、別れは早すぎるわ」から泣き崩れるところ、そして手紙と救われた人たちの想いを受けてまた微笑むところ、芯のあるしっかりとした女性になったんだなあ流石はあのファンテーヌの娘だなあって心がぎゅっとした。

ファンテーヌ

とうとうやってきました。濱めぐファンテーヌ。
いやあの濱めぐだぞ...どうなっちゃうんだ…ってめちゃくちゃわくわくしてたんですけど、一言で表すならば『大正解』だと思う。

ついにきたぞ工場のシーン。濱めぐファンテーヌ!いえー!!(謎のテンション)
わたしが観てきたなかで一番『強い』ファンテーヌじゃなかろうか。いろんな意味で。
喧嘩するときの殴りかかる時とかマジでこのファンテーヌなら勝てるのでは…?ってちょっと思ったし、その後の夢やぶれてでも目がまっすぐすぎてどちゃくそ強い……ひぇ……
夢やぶれて~波止場~病院まで通してめちゃくちゃ瞳が強いのが印象的。病院で幻想のコゼットに手を伸ばすところとか、届かないものへの切望とか。そんな感じの表現ががっつりはまる。
全体的に儚さとか大人しさとかは無いんだけどめぐさんなのでこれがハマるんだなあ。。。

どうやら私の観劇する数日前まで演技プランが異なってたらしく、所謂儚くて清楚ででも芯のある女性、みたいな感じだったらしいのだけれどまさかの公演期間中に演技プラン変更。しかも当ててきた。こういうのが長期公演の醍醐味かなあと思っているので後半の地方公演どうなっちゃうのか。。。
それにしてもわたしこんなに「つよい」ファンテーヌはじめてみたよ。。。

アンジョルラス

アンジョが好きです。(唐突)そんな期待のなか観たのは相葉アンジョ。
今年の方がより「アンジョルラス」らしさがあるー!わーー!!

'17の相葉アンジョって『天使のような容姿端麗の青年』(※原作)に準拠してた*2んだけど今回なんかいきものになってた。たぶん触ったらあったかいぞ。そのうえキラキラ感は増してて、ああちゃんと革命軍のリーダーだなあと。すごいカリスマ性。
熱いんだけどどこかで冷静で一段上に居るというか。やっぱり天使なのでは?
バリケードの上段に立ってるときの安心感よ…そりゃみんなついていくわ…という納得感。

上原アンジョは「何故勝てない??」の代表格だと思ってたけど今年の相葉アンジョは「これなら勝てる気がする」枠かなあ。
動きのひとつひとつが素早くてきびきびしてて(たぶん本人のスキルアップ以外に演出変更もある)ガブローシュの死あたりからの悲壮感半端ない。でもやっぱり前に立つ存在で、その最期まで先陣を切って羽搏く存在だった。でも空を往く鳥は地に墜ちるものだからさあ…(突然の帰国)*3

全体感想にも記載してるんだけど今回アンサンブルがやいのやいのするようになってて、あれはあれでアリ。歌唱への合いの手とか入れるから会話が成り立つの初めて見た。面白い。
ABCの「命の価値考えたか?」のあたりの合いの手がめちゃくちゃ学生テンションで、内心爆笑してました。

アンジョ「命の価値考えたか?(クソ真面目)」
革命軍\考えてきたー!/(学生ノリ)

応援上映か?????????

マリウス

良くも悪くも今回一番話題になるんじゃなかろうか。三浦マリウス。
1幕終わりで「うーん」となったのが一番が彼。正直、演出がめちゃくちゃ変わっているので演技プランなのか本人の技能なのかが分からなくて判断に困った。

ワンデイモア、ソロパート。1幕ラストの見せ場で音を外すのはあまりにも痛い。かなり歌唱力のあるメンバーが揃っている日だったのもあり、ちょっとフォローが難しいレベルの悪目立ち。歌唱練習がんばろうね…

'17の内藤マリは堅物からのマリオジャンプでうっきうき感あってこ、コイツ浮かれてやがる…!!!wwwってなったんだけど、'19三浦マリは全体的にゆるふわ。
『弁護士』『頑固』『堅物』(※原作)っていうよりなんかアンジョのカリスマ性についてきたゆるふわ新人……?前を走るような人物ではないけど貴族のお坊ちゃま感はある。新卒社員みたいな。社会が見えてないお貴族様感あったのでこのまま声量と発声だけ強化していってほしい。(わかりづらいけど一応褒めてる)
歌は上手いんだけどどうにも細いというか艶がないというか、他の迫力に埋もれてインパクト無いんだよなあ。 プリュメ街も小南コゼがパキッと声出てて、屋比久エポもだいぶパワーボーカルなのでちょっと差がね…目立ったからね…地方公演ではまた印象変わるんじゃないかなたぶん……

列に加わるのも歴代マリウスはみんな葛藤とか決意をもって加わるのに対して、なんかこう スッ… て感じでいまいち命かけてる感が薄い。死ぬかもしれなくて、愛する人に遺書みたいな手紙を送る人間ではないかな…という印象。
カフェソングの儚さとか弱り切った感じにはめちゃくちゃ合ってた。

歌は上手いんだろうけどその域でしかなくて、音がブレるし落ちるし細いし外すしその割に演技が繊細なわけではなくてあまりにも浮いてるのに当人についてるオタクがきゃいきゃいほめちぎってて流石にあれでほめるの無理じゃろ…という。うん。演技プランを繊細寄りに変更したらハマりそうな気配はあるので今後に期待!
褒めてんだかけなしてんだかわかんなくなったけど三浦くん自体は他舞台で観ててすごい役者さんだなあと思って期待しているので、帝劇とレミゼっていう2大環境に飲み込まれずに踏ん張ってほしい。

エポニーヌ

原作よりミュージカルで人気のあるエポ。屋比久ちゃん。
正直昆エポが好きすぎるのと、屋比久ちゃんも他現場でちょくちょく観ててかなり期待値もハードルもガン上がりした状態で観に行っちゃった(ここは反省)んだけど裏切らなかった。昆エポとも、ふうかエポとも違う枠でめちゃくちゃアリ。

演出変更かもしれないけど全体的に屋比久ちゃんの強ボイスに合ってるんじゃないかな!
マリウスに恋する乙女感は薄めなんだけど、その分気の強さというか朴マダムの娘!っていう感じがすごい合ってた。
惨めで卑屈で想いをぶつけることしかできなくてそれでもつよい芯を持ってる子。いままでのエポよりだいぶ貧民感ある。原作に寄ったというかなんというか。
パリでコゼットに遭遇したとき、サッと顔を逸らしたのめちゃくちゃ印象的だった。「あの頃母が虐げていた少女」が輝いている姿を見るのも今の落ちぶれた姿を見られるのもプライドが許さなかったんだろうか。
そこからのバリケードでマリウスをかばって撃たれて、死に逝きながらも「今この瞬間はわたしのもの」っていうマリウスへの強い想いとともに薄っすら微笑むのめちゃくちゃ最高の女すぎる~~屋比久ちゃん天才~~~(語彙力がない)
ただ歌唱っていうより歌!!って感じだったから(伝わらない)そのあたりは歌唱指導とかでもう少し成長できるといいねえ、って思ったなど。歌唱力自体は歴代メンバーにも引けを取らないのでそういう演技プランならそれはそれでアリ。

マダム・テナルディエ

朴さん!!
朴マダム、ていうか朴さん、わたし新キャストお披露目会に参加させていただいてたのであの時の緊張して手とか震えてるのとか質疑応答で『歌が苦手なのはわかったから!』って励まされた話とかオーディション終わりで泣いちゃった話とかその他細かい応答の端々から伝わる苦手意識とかそういうのを実際にみてしまっていたのでもうなんか、出た瞬間に「朴さん!!!!!!!!!!!」って思ってしまった。でもそこには朴さんじゃなくてマダムがいた。
森マダムの安心感にも似た何か(これは伝わるって信じてる)とはまた違うんだけど、歌唱力っていうよりそれに上乗せされる表現力が半端ない。プロってすげー。

マダムって気が強くてでも娘が大好きで、気分屋というかいつもカリカリピリピリしてるようなイメージなんだけどその気分ムラが1曲でぎゅぎゅって出てくるのやばない??
歌唱!ぜんぜん!苦手じゃないじゃん!!って思ったけど苦手かどうかは本人しかわからないもんな。でも籠の鳥を精肉機につっこまれたときの悲鳴とかそういう細かいとこの表現めちゃくちゃ好きなのでこのまま伸ばしていってほしい。姐さん!!
カテコで安心したようにニコニコされてたのが印象的だった。

その他アンサンブルメンバー

ガブローシュ:わたし気が強くて溌剌としたガブが好きなんですよね。だからこそバリケードのあたりが響くというか。今回まさにそんな感じでめちゃくちゃ最高でした。

グランテール:ガブローシュと仲良くしてるの最高に好き。今回、マリウスがゆるふわだったからなのかからかうシーンがいつもよりちょっと楽しそうでああなんか良いなあ平和だなあ。儚いなあ。撃たれたガブローシュをアンジョルラスから受け取って、よろよろと下手で寝かせてあげるところすごく心臓に来るのでいつも見ちゃうんですけど今回すごく丁寧に寝かせてあげた後ガブの手をギュッと抱きしめているのをみて嗚呼年齢なんて関係ない本当の友人だったんだろうなあと。

 

久々に4500文字書いた!
今年のレミゼもいいところたくさんあったので9月の北海道まで事故なく怪我なく行進していってほしいです。お休み取れたら地方遠征したいな!

*1:'17 プリュメ街「♪僕は翔ぶよ虹の空へ」にて内藤マリウスが片手を突き上げてジャンプするのが一部界隈で「マリオジャンプ」「昇竜拳」等と話題に

*2:'17の感想に多かった「動く大理石」って表現わりと好きです

*3:普段はSoundHorizonKingdomというグラサンの国王Revoが治める幻想宗教国家に属しています